廣部剛司建築研究所

HOME > Works > house > 逗子のスタジオハウス

zushi_011.jpg

zushi_011.jpgzushi_011.jpg

zushi_012.jpg

zushi_012.jpg

zushi_022.jpg

zushi_022.jpg

zushi_017.jpg

zushi_017.jpg

zushi_016.jpg

zushi_016.jpg

zushi_003.jpg

zushi_003.jpg

zushi_009.jpg

zushi_009.jpg

zushi_014.jpg

zushi_014.jpg

zushi_015.jpg

zushi_015.jpg

zushi_002.jpg

zushi_002.jpg

zushi_013.jpg

zushi_013.jpg

zushi_018.jpg

zushi_018.jpg

zushi_006.jpg

zushi_006.jpg

zushi_019.jpg

zushi_019.jpg

zushi_007.jpg

zushi_007.jpg

zushi_020.jpg

zushi_020.jpg

zushi_021.jpg

zushi_021.jpg

zushi_024.jpg

zushi_024.jpg

zushi_023.jpg

zushi_023.jpg

zushi_004.jpg

zushi_004.jpg

zushi_025.jpg

zushi_025.jpg

zushi_005.jpg

zushi_005.jpg

zushi_008.jpg

zushi_008.jpg

zushi_010.jpg

zushi_010.jpg

zushi_028.jpg

zushi_028.jpg

zushi_029.jpg

zushi_029.jpg

zushi_030.jpg

zushi_030.jpg

zushi_026.jpg

zushi_026.jpg

zushi_027.jpg

zushi_027.jpg

写真をクリックすると拡大します



zushi-skt-1.jpg

zushi-skt-1.jpg
スケッチ

zushi-skt-2.jpg

zushi-skt-2.jpg
スケッチ

zushi-skt-3.jpg

zushi-skt-3.jpg
模型写真 1/50

zushi-skt-4.jpg

zushi-skt-4.jpg
CG

zushi-skt-5.jpg

zushi-skt-5.jpg
CG

写真をクリックすると拡大します




プリミティブな力へ

 もう8年以上前だろうか、プロギタリストの方と設計の「お見合い」をして、何度かメールのやりとりはしたけれど、それ以降はご連絡もなく、いつしか多忙な日常の中で薄い記憶となっていた。ところが1年半ほど前に再度メールをいただいた。火急の用事で明日にでも会ってほしい…と。お話を伺うと、土地を取得し、既に設計も終って確認申請も下りているけれど、自分自身が納得いっていないことに気付き、ちゃぶ台をひっくり返す覚悟でここに来たのです、ということだった。予算は厳しいけれど、スタジオ付きの自宅をどうしても設計して欲しい…と。
 自分自身も長年趣味で音楽をやっている経験からある程度想像がつくけれども、やはり機材の進化は日進月歩で進んでいる。そのため、自宅スタジオでもかなりの部分でプロユースの音源がつくれるらしい。だからこの計画においてスタジオはかなり高い優先順位におかれていた。アンプを使ってギターを弾くなど大きな音を出すスタジオをつくる場合は、土が遮音をしてくれる地下に設けるのが定石だが、ここでは地下工事をする予算はなかった。そこで<箱の中に箱を入れ込む>ことで外部との間に空気層を設け、あるレベルの遮音性能を確保しようと考えた。木造の軸組に遮音性に優れたセルロースファイバーを壁・天井共に充填し、隣家・寝室側の壁は防振ゴムで音響的に絶縁された防振チャンネルを用い、建築本体とは別の振動をする壁を二重に設置している。それらの対策の結果として1階部分は構造的に必要な壁量がかなり取れた。おかげで主室となる2階部分は外周以外に耐力壁を設けることなく、一続きの空間をつくることが出来る可能性が生まれたのだ。そこで、無柱の大屋根をかけ、その下に必要な機能(キッチン、予備室、便所)を「置いて」いこうと考えた。ここでは大屋根を<建築の象徴>のように見せようとしている。つまり、構造的な要素をアラワシで(見えてしまう、ではなく綿密に見せている)表現することで、揺るがない強さと佇まいをつくろうとしているのだ。柱のない大屋根は外へと広がろうとするから、見えない部分に金属部材を用いてハチマキを締めるように留めている。
 屋根の架構は光の導き方にもヒントをくれた。例えば、リビングに連続した大きな開口部を取ろうとすると、どうしても構造的な負担と大きなサッシュにそれぞれコストがかかる。しかし、屋根が常に「中心」を持つため、ここでは意識が外に拡散して行きにくい。それを逆手にとって、大きな「まぐさ」のいらない小さめの開口部を意図的に分散配置することで、陰翳のリズム(そして風の道)をつくり出そうとしている。それに2カ所の天窓から落ちるハッキリとした光が時の推移と共に移動していくことで光と影がハーモナイズされるのだ。開口部は極力サッシュの存在を主張しないように基本的に外付けに取り付け、壁に穴が空いたように見せようとしている。
「必要」から始まったプランニングの行き先は、思いのほか建築そのものの持つ「プリミティブな力」へと向かっていったように感じている。

(廣部剛司)



建築概要
名称  :逗子のスタジオハウス
所在地 :神奈川県逗子市
主要用途:専用住宅
主体構造:木造
規模  :地上2階
敷地面積: 100.00m2(30.3坪)
建築面積: 46.93m2(14.2坪)
延床面積: 92.74m2(28.1坪)
竣工  :2011年9月

構造設計:エスフォルム/大内彰
施工  :栄港建設